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夢ならいつまでも2人きりなのに

好きなものを好きなだけ

ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」感想② (キャスト編)

舞台感想

ロミジュリ、一旦全キャスト見終わりました。今回はWキャストベースで感想をまとめてみたいと思います。

 

①はこちら

 (2/11追記)③古川ロミオ編も上げました↓

 

今までに見た回

  • 1/15夜 古川・生田・馬場・平間・渡辺・大貫
  • 1/19昼 古川・生田・馬場・小野・広瀬・大貫
  • 1/21昼 大野・生田・矢崎・平間・広瀬・宮尾
  • 1/21夜 古川・木下・馬場・小野・渡辺・大貫
  • 1/22夜 古川・生田・馬場・小野・広瀬・大貫

ご覧の通りかなり偏ってます。自分自身書いておいて(ホントかよ)ってツッコミ入れてる部分もありますが、とりあえず今感じていることをつらつらと書き残しておこうと思います。

 

ロミオ (古川雄大/大野拓朗)

古川ロミオは繊細さと悲劇のロミオ。まさに「過保護なおふくろさん」に育てられたちょっと浮世離れした雰囲気があります。でも2013のあの妖精さん妖精さん探してるみたいな雰囲気より芯のあるロミオになってる気がします。

ロミオは常に周りに助けられている人ですが、古川ロミオって「なんとかしてあげなきゃ、助けてあげなきゃ」って気持ちになるのが良くわかるんですよね、庇護欲を掻き立てられるっていうか。

そしてとにかく悲しみの表現がものすごい…1幕では浮き足立ってる様子を強めに押し出してるので、余計に2幕のドン底がものすごいです。本当にズタボロ。代償で背中を丸めてうずくまる様子が見ていて辛い。特に好きなのがロミオの死での前半のあまりにも優しくて壊れそうな声からの「終わりだ」で死を決意した声に変化するところ。鳥肌立った。

 

大野ロミオはストレートで真面目なロミオでした、なんていうか硬派な印象があります。大野ロミオも過保護に育てられてるんですが、まっすぐな子に育てられたんだなあって印象が強いです。しっかりしてるんだけどちょっと抜けてるヒーローって感じ。

キャラクターとして正統派なのは大野ロミオかな?役作りも表現も直球王道ストレートといった感じで、爽やかな良いやつ感が伝わってきます。古川ロミオが庇護欲だったら大野ロミオは仲間意識的な助けてあげたい感覚っていうのかな。

どちらもピュアだしキラキラなんだけどニュアンスが違うんですよね、古川ロミオが点描大野ロミオがスパンコールみたいな感じ(?)

 

演技の細部も結構違って、そこからそれぞれのロミオの性格が感じられるみたいで面白かったです。語彙がないので「ここがこうだからこう!」って考察や結論を並べられないのですが、とりあえず記憶に残ってる違いを並べてみようと思います。

  • 結婚しようって言っちゃった!なのが古川ロミオ、言うつもりで言ったのが大野ロミオ
  • 「その名はロミオ」って言われた時に下で喜びを噛み締めてるのが古川ロミオ、勢い余ってバルコニーに登りかけるのが大野ロミオ
  • バルコニーからリップ音つきで去るのが古川ロミオ、リップ音なしで去るのが大野ロミオ
  • マブの女王で女の子に次々絡まれるところで、もーってしてるけど特にやめさせないのが古川ロミオ、あからさまに嫌がるのが大野ロミオ(22夜は古川ロミオも最後だけやめろよってしてた)
  • マブの女王の舞踏会行きについての小芝居で驚きが強いのが古川ロミオ、腰に手を当てたりと批判が強いのが大野ロミオ
  • 「見張りに行ってやる」が建前に聞こえるのが古川ロミオ、本気に聞こえるのが大野ロミオ(割と主観)
  • マウストゥーマウスで「ベンヴォーリオ…すまない!」が古川ロミオ、「ベンヴォーリオ…いくぞ!」が大野ロミオ(そういえば21夜は古川ロミオが勢いで地面にキスしてペッペッしてた)
  • ヴェローナ2で大公に腕を掴まれない(触られない)のが古川ロミオ、大公に腕を掴まれるのが大野ロミオ(1/28追記:28夜は掴んでなかった)
  • 乳母に肩(notお腹)を殴られた時に痛そうなのが古川ロミオ、痛そうじゃないのが大野ロミオ

こう並べてみるとやっぱり古川ロミオは気持ちの振れ幅があって大野ロミオは真っすぐって印象が強いなぁ。個人的には大公の演技が違う理由がすごく気になります、なんでだろう?なんとなく大野ロミオに対してのほうが責めてるように見える。この辺りは是非誰かの考察が聞きたいです。

ロミジュリは愛と死の物語だけど、愛寄りなのが大野ロミオ死寄りなのが古川ロミオだなあっていうのはぼんやり感じます。なかなかおもしろいダブルになってると思います。

 

技術的な話だと、ダンはやっぱり古川ロミオがすごいです。何より思うのは死との距離感がすごい。踊る時の2人の息がピッタリ合っていて、死が常に寄り添ってるみたい。あとリフトの浮遊感がものすごい…死と踊ってる…シシィかな?大野くんはちょっとぎこちないんですが、でも世界の王とか笑顔が可愛くて可愛くて…可愛いからいっか!ってなる(チョロい)

は好みかな。私は2012のエリザベートを見ていないので大野くんの歌の件は噂でしか知らなかったんですが、聞いてたほど悪くなかったです。確かに細部の音程がちょっと怪しいので耳が良い人は気になるかもしれないけど、声質がミュージカルっぽいし伸ばす音がきれい。音が移動していく途中をはめるのが苦手なのかな?雄大くんは声量が〜って言われることが多いけど、今回声量が足りないと思うことは無かったです。声質で好き嫌いが分かれるのも分からなくはないので、そこにこだわりがある人は大野くんを見たらいいんじゃないかな。う~ん自分で聞いてください!

 

語り始めるとロミオだけで1エントリ書けるくらい長くなるのでちょっと一旦切ります。もう十分長いな。笑

 

ジュリエット (生田絵梨花/木下晴香)

生田ジュリエットはとにかく可愛くてお人形さんみたい。幼さの残る雰囲気で声も可愛い。でもアニメ声まで行かないのでデュエットしてもハーモニーが成立するのがとても良い。

地味にすごいと思うのが高音がスコーンと出ること…思い返してみても裏声が気になったことがないんだけど、まさか全部上まで地声で出てる?だとしたらすごい。裏声使ってるとしても、その切り替えが気にならないのはすごい。

 

木下ジュリエットは前評判通り歌が良い…っていうか歌声が良い。声質がとても綺麗でミュージカル向きだなぁって思います。これで地声と裏声の切り替えが上手くできるようになったら更に良くなりそう。

あとびっくりしたのは演技が良い!今回がデビューだし正直演技は期待してなかったんですが、想像以上に上手くてびっくりしました。台詞でも声の使い方とか抑揚のつけ方が上手いのかもしれない。歌えて演技もできて身長もあるなんてよくこんな人材が眠ってたな…

 

年齢は生田ジュリエットが14歳、木下ジュリエットが16歳って感じがします。ちなみにロミオは古川ロミオが19歳で大野ロミオが18歳(全て主観)。

個人的には性格面でロミオほどの違いは感じなくて、どちらかがもっと怒りとか悲しみを爆発させるような気の強いジュリエットだったら更に組み合わせの幅が広がって面白かったんじゃないかなぁって思います。(1/28追記:木下ジュリエットがめちゃくちゃ進化してました…喜怒哀楽がガンガン伝わって来る…!)

バランスだとやっぱり古川木下と大野生田かな?組み合わせとしては見られていないけど、古川ロミオと木下ジュリエットは古典っぽさが、大野ロミオと生田ジュリエットは少女漫画っぽさがある気がします。前者が陰で後者が陽っていうか。ティボルトも分類するとしたら陰が広瀬で陽が渡辺。そこをどんなバランスで混ぜるかは個人の好みになってくるかな。

 

ベンヴォーリオ (馬場徹/矢崎広)

馬場ベンヴォーリオがとても大人なんです。本当に出来た人間で、自分が悲しむ前に周りを見てるみたい。表面上は茶化したりふざけたりしてるけど、内面はとても大人で仲間たちを見守ってるような印象です。母親みたい。実はめっちゃスペック高くない?みたいな隠れスパダリの空気を感じます、料理とかできそう。ニートだけど。歌もダンスも安定してます。

矢崎ベンヴォーリオは等身大で人間らしいです。マーキューシオが死んだ時もロミオと一緒に悲しんでるし、復讐のところの項垂れかたも自分の無力さを嘆いてるように見える。2幕で馬場ベンより項垂れてる場面が多いような印象があります。ベンヴォーリオ自身の感情や弱さを押し出してるのは矢崎くんの方かな。歌い方が少し特徴的(語尾が短くてあっきーっぽい)なので好みが分かれるかもしれない?

 

まだ古川矢崎は見られてないんですが、古川馬場のバランスが気に入ってます。古川ロミオの悲劇性に対して、馬場ベンの母性がすごく合う。表に見えてる悲しみの深さが古川>大野>矢崎>馬場なんですよね。だから古川矢崎だとどちらも闇に落ちてしまいそうな気がする…ベンヴォーリオを人間らしく描くなら大野ロミオとの方がバランスが取れそう?あ〜でもどっちも闇に落ちてるのも絶望しかなくて楽しいかもしれない…早く違う組み合わせでも見たい。

 

マーキューシオ (平間壮一/小野賢章)

平間マーキューシオはやばい。切れ味がすごいです、ヒャッハーしてる。なんというか目が本気で控えめに言ってやばい(語彙)。髪色はビジュアル撮影の時より今の方がいいですね、すごく似合ってる。

小野マーキューシオもやばいんだけど、平間マキュより子供っぽさみたいなものを感じます。小野マキュの方がコギャルに引っかかりそう。あとやっぱり台詞の言い回しが良いです、「Ciao, Signora!」がめっちゃ好き。

マーキューシオって元の設定というか性格がぶっ飛んでるから、あんまり違いが出てこない役だと思うんですよね…どちらも踊れるし、「こっちがこう!」っていうのはまだ掴めてないです。逆に言えばどちらも問題なく楽しめてます。Wキャストどうこうとは関係ないけど、憎しみの時にサイレントでナイフを出してはベンヴォーリオに没収されるやつが好きです。多分4本。

 

ティボルト (渡辺大輔/広瀬友祐)

渡辺ティボルトが濃い、大ちゃん濃いよ!好きだよ!本当の俺じゃないの裏声がちょっと弱いけど、若手の中の音量はダントツです。怒りが表面で爆発してる感じ。あと何故かわからないけどディズニーを感じる。ところで、本当の俺じゃないで「今の俺を救えるのは~」の「は~」が渡辺ティボだけ上がるのはなんでなんだろう?平方くんしかCD持ってないけど理生くんだと上がってたりするのかな。

広瀬ティボルトは内に秘めたものと大人の色気を感じます。切なげで悲しげな笑みを浮かべて歌うことが多くて、私こういうの弱いんだよこんちくしょうってなります。ヒロくんって表現が繊細ですよね、内に秘めてる感じが強い。そこからキレた時の目力が良い。そういえば、本当の俺じゃないで19と21はキーを下げてるような気がしてたんですが22によく聞いたら普通でした、あれ?どっちだ?声質が低く感じる声なのかな。

ロミオの傾向と合わせると古川広瀬に大野渡辺かな。でもよく考えるとロミオとティボルトが直接的に敵対してる時間って意外と短いので(どちらかというとマーキューシオと敵対してる)、あんまりバランスを考えることもない気がする。逆に合わせてもそれがアクセントになっておもしろいと思います。

 

死 (大貫勇輔/宮尾俊太郎)

まだ古川大貫と大野宮尾の組み合わせしか見られてないのでなんともいえないのが正直なところです、ロミオとのダンスは相手に寄るところがあると思うし。大貫死の方が力強くて宮尾死の方が漂ってる感が強いかな?コンテンポラリーとバレエっていうか(コンテンポラリーがなんなのかはピンときてない)。でも顔の表情は意外と宮尾死の方があったような気がします。同じ振りを踊ってても違うものに見えるし、振り自体も微妙に違ったりします。憎しみ〜エメの最後が縦回転と横回転だったりとか。

Wキャストどうこうの話ではないんですが、エメの途中で2人の上から降ってくる光の中に死が現れる演出がすごく好きです。普通に2人を見てたら、フッと光が揺れて、ん?って思って上を見ると死がいる…こわい…2人の未来に影が差す…。世界の王を歌ってる最中に実はもう死が登場してるっていうあのタイミングも好きだし、「ケータイがない」の時にロミオを見つめてる死も好き。

2013より主張してこない場面が多いような気がして(セットの奥行きがあって気付きにくいのかもしれない)、最初はもったいないなって思ったんですが、回を重ねて視野が広がると「いつの間にか」が「このタイミングだったのか」になってその気付きがまた面白いです。

 

 

 

Wキャスト以外も書こうと思ったんですがちょっと力尽きた…あ、明日には式をの「あんな、男」の語尾の揃い方が気持ちよくて好きです。さすが歌唱力夫妻。

また書きたいことが出てきたら書きに来ます。今週も楽しみです。