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夢ならいつまでも2人きりなのに

好きなものを好きなだけ

2.5 Escape Stage「甲鉄城のカバネリ」 感想

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カバネリ見てきました。舞台×脱出ゲームってなんぞ?!って思いましたが結構親和性は高かったように思います。どちらかというと「芝居パート付き脱出ゲーム」って感じで、舞台というよりアトラクションといった感じでした。構成は芝居20分→謎解き1時間→芝居20分かな?

そもそも何故謎解きが始まるのかですが、「捕まってしまったお姫様を助けるため、謎を解いて敵の合言葉を導き出せ!」という流れ。皆で潜入するぞ!バン!(客電が入る)って感じで謎解きパートが始まります。その謎はどこからきて、どうして謎を解くと合言葉が分かるんだって話ですが、まあそこは置いておきましょう。

 

謎解きパートについて

なかなか楽しかったです。序盤はヒントなしで解けましたが、後半は時間との闘いでした。

各チェックポイントにキャストがいて、役を演じながら物をくれたり誘導をしてくれたりするんですが、これがめっちゃ楽しかった。弟はめっちゃかわいいし、兄はぷんすこしてるし、あと第3関門のところのお兄さんがオラオラしてて楽しい。なんかやたら絡まれました。愉快。

ただ、原作未見で行ったんですがこれが大間違いでした。謎が2パターンあるのですが、そのうち片方は原作に出てくる単語を知らないと脱出ゲームの謎が解けません

謎が解けないというか、解けても答えがあってるか分からない。なんかそれっぽい単語になったけどこんな単語あるの?っていう状況に陥ります。カリカタってなに?簿記?幸い原作を知っている友人とチームで行ったので、「こんな答えになったんだけどこれ何?!出てくる用語?!」とか言いながら解きました。ソロだったら放棄してたな…

原作付き舞台ですし、原作を知っている前提で作られててもいいとは思うんです。でも、だったらどこかで「謎解きに原作の知識いるから予習して来いよ~」って匂わせて欲しかったかな。それか前半の芝居パートでその単語を出すか。もしそういう告知があったならごめんなさい、私が見てなかっただけです。

 

芝居パートについて

芝居パートは割とテンプレな感じに進みます。まあ時間を考えたらそうだよね、40分で完結させなきゃいけないわけだし。

その40分の中でも戦ってるシーンが多いので、役や物語について深く考えるとかそういう感じではなかったです。あくまで背景の説明で、想像通り進んで想像通り終わる。これは最初から予想してたので特に不満はないですが、舞台として見に行くと肩透かしを食らうと思います。

 

舞台オリジナルキャラクターの拾禊が敵役の立ち位置です。拾禊が「1時間待ってやる」と気の長いムスカのようなことを言い残して去ると1幕が終わり、謎解きパートに移るという感じです。別に「姫のもとにたどり着きたければ謎を解くんだなハッハッハ」とかでは無いです。要求は「お前らの甲鉄城の鍵を寄越せ」です。鍵取ってくるだけなのに1時間も待ってくれるのめっちゃ優しい。

そもそも拾禊は本当の意味で悪者ではないんだろうなという感じでした。甲鉄城を奪おうとしたのも弟や仲間を助けるためだし、「自分たちの命のためにお前たちの命を犠牲にする」的なセリフも、半分は自分に言い聞かせているような感じがしました。自分は悪者なんだ、悪者になってでも仲間と自分の命を守るんだっていう、トップに立つ者の責務・義務感みたいなものを感じる。

 

稽古が始まったのが12/27とかだったときはウッソーって思いましたが(初日は1/6)、まあ実質40分だしそんなもんなのかな~なんて思ってました。でもやっぱり稽古が足りてない感は否めないかな…なんだか言葉がすんなり入ってこないところが結構ありました。言い回しも所作もぎこちなくて自分のものにできてないような粗が見える。もちろん問題ない人もいましたが、稽古期間が短い分、地力の差がそのまま演技力の差として現れてしまっていた感じがします。 

その点だと生駒役の伊崎龍次郎くんがとてもよかったです。彼の言葉は聞きやすいしよく伝わってきますね。それでもなお主役の生駒が目立たないけど、これは脚本的に仕方ないかな…拾禊と対峙するのも来栖だし、本作のヒーローは来栖でした。来栖かっこよかった(好み)。

 

システムについて

席は埋まってなかったけど、まあ3回以上のリピート禁止ならこうなるよね。特に驚きはなかったです。謎が2パターンなので、3回目以降は2階席で舞台パートを見るだけならどうぞというスタイルです。

俳優厨のリピーター率を読み違えたのか、リピーター率を読んでなお母数の読みが甘かったのか、そもそもこのくらいの客入りの想定だったのか…。面白い試みだけど、少数精鋭でリピーターが大半の若手俳優厨とは合わないんですよね。リピートできるように謎を増やすか、リピーターでない(俳優厨でない)客層を連れて来られる作品を選択するか、そのどっちかかなぁ…。

謎解きパートがある分1人参加はなかなかハードルが高いし、リピートできないから友人を誘って行くこともできない、舞台パートだけでも入りたいと思えるほど舞台パートのクオリティが高いかと言われるとそれもうーんという感じだし…(リピーターチケットはあとから追加されたシステムなので、2階席の客入りの有無はあまり問題ではないのかも。)

でも実際場内を歩き回るし、チェックポイントで待ち時間が発生するので、満員でやったらそれはそれで大混乱になりそうです。今度は待ち時間のせいでクリアできなかったっていう文句が出てきそう。それを考えると、このくらいでちょうどいい気もします。興行的にそれを良しとするのかどうかは分からないけど…そもそも箱が大きすぎたのかもしれないですね。

 

企画・製作の名前が「2.5 Escape Stage製作委員会」なので、カバネリ以外でもこういうものを作っていきたいのかな?試み自体はおもしろいと思うし、謎解きもキャストさんとの絡みも楽しかったので、良いバランスに持っていけるといいですね。